月と木星

愛のこと、徒然なるままに。

プロポーズはなかった

この人といたら、

わたしは幸せになる!と思った。

というか、この人以外だと

わたしは幸せになれないと思った。

 

趣味も好きな物も、

好きな本も映画も、

何もかも違う。

なのに、なぜか惹かれる。

強い強い磁石みたいに。

 

 

プロポーズの言葉はなかった。

 

ひょんなことで、よそから

車をもらうことになって、

「一緒に棲むか」

そんな言葉もなかったかもしれない。

同棲が始まった。

 

 

基本的にわたしに甘く、

なんでも「あなたの思うようにしたらいいよ」と

言ってくれる。

 

わたしのへっぽこ具合も受け入れてくれて

愛してくれている。

 

愛されてるなぁと思う。つくづく。

プロポーズはなかったけれど。

 

今年で10年。

若い頃のようにときめきこそ

なくなったけれど

たるんだお腹も

目尻のしわも

薄くなった頭頂部も

ぜんぶぜんぶ愛おしい。

 

プロポーズはなかったけれど。

 

なんで結婚してるんだろう。笑

なんでここにいられるかは

わからないけど、

結婚をして、今も一緒にいる。

可愛い子供たちにも恵まれた。

 

 

プロポーズはなくても

幸せにはなれるんだなって思った。

 

 

プロポーズは通過点でしかない。

そこはゴールじゃない。

 

プロポーズはなかったんだけどね。